はい。こんにちは。ちゃんこです!
ようやく第2回を迎えました!「教えて!ちゃんこ先生!」
本日は
浜辺の歌
についてお話します!
それではまず聞いていただきましょう!
正直に言うとがっつり練習不足です。
うわーん。超絶難しかった!特に伴奏!(´;ω;`)
ミスったのは目をつぶってください。アルペジオに気をとられてマジで大変だった。
そんな曲を今回は
情景描写と楽曲の関係性
という観点でお話します!
この上で実際に歌ったり来たりすると変わってきます!
作詞者・作曲者について
作詞者
林古渓(はやしこけい)1875年-1947年
1913年に作詞されました。この歌の「浜辺」は、林古渓が幼いころ、藤沢に住んでいた時に近くにあった湘南海岸がモデルとされているそうです。
ちなみに本名は竹次郎で、古渓はペンネームだそうです。
作曲者
成田為三(なりたためぞう)1893年-1945年
秋田県生まれの作曲家。
前回紹介した「赤とんぼ」の作曲者である山田耕筰に作曲を教えを受けていたそうです。ここでつながるのは熱い展開。
1916年に林古渓の詩に曲をつけ、「はまべ(のちの浜辺の歌)」が生まれました。
歌詞について
一番
あした浜辺をさまよえば
昔のことぞ忍ばるる
風の音よ 雲のさまよ
寄する波も かいの色も
「あした」というのは明日、ではなく、朝の事を指します。朝に浜辺を当てもなく歩いているという情景がここにはあります。
また、「昔」というのは過ぎ去った過去の事を指し、「忍ばるる」というのは懐かしく心に湧き上がる様子を言います。
過去の事を懐かしみながら、朝浜辺を歩いているというイメージです。
二番
ゆうべ浜辺をもとおれば
昔の人ぞ忍ばるる
寄する波よ かえす波よ
月の色も 星のかげも
「ゆうべ」というのは夕方のことを指します。また、「もとおれば」はさまよえばと一緒の意味です。
なので全体の意味としては夕方に浜辺をふらっと歩いたときに昔に出会った人の事を懐かしむという情景がそこにあります。
だから一番の歌詞になかった「月」や「星」の情景が書かれています。
三番
はやちたちまち波を吹き
赤裳のすそぞぬれひしじ
病みし我はすでにいえて
浜の真砂 まなごいまは
「え?浜辺の歌に3番が存在するの?」そう思いましたよね。
ちゃんこも声楽を習い始めた時思いました。
学校で習った時は2番までだったと思います。
それには理由があって、曲が発表された当時、林古渓が作った詞の3番と4番の後半が混ざっていたそうです。この当時はまだまだ版権という概念があいまいで、普通に無視されていた時代だったのよくあることだったのでしょう。
確かに、1番、2番と違う内容になっていますよね。全く違う雰囲気に思えます。
勿論、林古渓はこの歌詞では意味がよく通らないことと、原作の情感と異なる曲であるという理由で、3番が歌われることをよく思ってなかったそうです。
そのため3番は歌われることはほぼないそうです。
今回は皆さんに知ってほしかったので歌ってみました。
歌詞と伴奏の関係
さて、今回の本題、情景描写と楽曲の関係。
実際に楽譜を見ていただければ、と思います。色々メモしてあるのは目をつぶって欲しいですw
ここで「この和音が~」とか「ここで不協和音が入ることで~」と話してもいいのですが、ちゃんこは「クラシックの、日本歌曲の、音楽の敷居を下げたい!」という思いでこの企画をやっていますので、そんな難しいことは言いません!いや、本当はオタク特有の早口で言いたいけどw
今回、皆様に見ていただきたいのは
「楽譜に書かれている音符が、全体的に波のように動いている」
ということです。
難しいことは置いといて、ざっとこの楽譜を見た時に
「寄せては返すような波の形をしている」
と感じて欲しいと思います。
特にそう見えるのが3段並んでいる一番下の音の配列。ヘ音記号の箇所です。
弧を描いているような形です。それを踏まえて伴奏を聞くと波がさざめくような印象に変わると思います。
他にも波が盛り上がるポイントや波がうねっているような箇所があるので自分で見つけてみてください!
まとめ
歌ってみよう!
歌う時のポイント
作曲者の成田為三本人が、この曲を歌う際に「しっとりとゆっくり歌うのではなく、サラッと歌って欲しい」とおっしゃっていたそうです。
ちゃんこは伴奏が上手く弾けなくてゆっくりになりましたが、サラッと体を楽にして歌ってみてはいかがでしょうか?
最高音がそこそこ高いです。高い音は上に引っ張られるように体を持ち上げると謳いやすいです。この時、つま先立ちをせずに、足全体をついた状態で、頭だけを引っ張られるイメージで体を使うとよりいい声が出ると思います。
最後に
今回は楽譜の事について触れたかったので、歌詞の解説はサラッとなりました。
伴奏はただ歌いやすくするものではなく、歌詞の描写をさらに引き立てるものだと思います。
それはクラシックや歌曲だけではなく、現代の曲にも同じことが言えます。
良かったら歌だけではなく、インスト、伴奏にも注目してみてください!
では今日はこの辺で。
またの投稿でお会いしましょう🙌
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