ちゃんこの部屋

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ワンダと巨像から考える「命の重さ」を見せる仕組み

はい。こんにちは。ちゃんこです。

ゲーミングちゃんこにて投稿されていたシリーズ実況「ワンダと巨像」が、先週末に無事完結いたしました。

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 本日はそれを記念して、

「命の重さ」を見せる仕組み

というテーマで緩く感想を書きます。

 

以下、エンディングなど最大のネタバレがあるので、ご注意ください。

 

ゲーム実況の再生リストはこちら↓

youtube.com

 

 

ワンダと巨像というゲームについて

【概要】

ワンダと巨像』(ワンダときょぞう、英題:Shadow of the Colossus)は、 ソニー・コンピュータエンタテインメント(のちのソニー・インタラクティブエンタテインメント)より2005年10月27日に発売されたPlayStation 2用ゲームソフト。後にPlayStation 2 the Bestが廉価版として2006年6月8日に発売された。

PlayStation 3用のHDリマスター版が2011年9月22日に発売され、ダウンロード版が2012年1月31日に発売された。

PlayStation 4版の発売が告知され、2018年2月8日にブルーポイントゲーム開発でフルリメイクで発売された。

主人公であるワンダを操作し、ゲーム世界内に点在する巨像と呼ばれる巨大な敵を探し出して撃破することを目指すゲームである。巨像を倒すには、各巨像によって異なる弱点を攻撃する必要があるのだが、弱点に辿りつくまでに様々な仕掛けがある。ゲーム内容を巨像との戦いのみに特化し、それ以外の要素を極力排除したのが特色。

  1. 広大なマップを旅しながら、道中で果物やトカゲを捕食して体力アップする。
  2. 剣の光をヒントに、ボスの居場所をつきとめ、その場所まで移動する。
  3. ボスのいるダンジョンをクリアして、ボスの所までたどり着く。
  4. 注意深く観察するか剣の光で弱点を発見し、巨像に登る方法を探しだす。
  5. 巨像にしがみついて登っていき、弱点を剣でついて倒す。

ボス戦以外では、基本的に次のボス地点まで移動するだけだが、広大なマップには果物やトカゲなどがいて、食べることで体力や握力をアップさせることができる。

一般的なゲームのように、状況説明してくれるキャラクターや看板や標識などがあるわけでもなく、ザコ敵や中ボスなどが現れるようなこともない。広大なマップの中に放り出され、剣の光とマップ以外にほとんど手がかりがなく、明確なボスの居場所も提示されないため、独特な世界観をユーザーに提供している。

また、遠くに見えている風景が近づいて行くにつれて、切り替えのストレスがなく地形を表示したり、空間の独特な空気感など、ゲーム上での自然な演出方法などにも独自の工夫が凝らされている。

キャッチコピーは「最後の一撃は、せつない。」

2009年にはソニーピクチャーズ主導でハリウッド映画化されることが発表されている。

【ストーリー】

主人公の少年・ワンダは、呪われし運命により生け贄にされて魂を失ってしまった少女・モノの魂を呼び戻すために、けっして足を踏み入れてはならない禁足地とされている「古の地」にある祠を訪れた。

その祠でワンダは、大いなる存在である『ドルミン』の天の声により、少女の魂を戻す方法を教えられる。それは、祠にある「16体の偶像」と対になっている、古の地に存在する「16体の巨像」を倒すことだった。ワンダは愛馬アグロと共に「古の地」を駆け回っていく。

たった一人の少女の命を救うためだけに、罪のない16体もの命を奪おうとするワンダ。それは少年の独善的なエゴであり、部族では禁じられた『神殺し』の禁忌であった。巨像を殺すたびに、ワンダに「ヘビのような黒い影」が入り込んでいき、次第にワンダは呪いのように侵されていく。

やがて、16体目の巨像を倒した頃、ワンダの行いを止めようと、呪術師エモンとその部下たちが古の祠に訪れる。そこに巨像と同じ蒼い瞳をしたワンダが現れる。巨像を操っていたのは「黒い影の人間たち」であり、彼らは「ドルミンに操られた者の末路」であったのだ。エモン達は反逆者であるワンダに矢を浴びせ、剣で心臓を一突きにして殺してしまう。

「我が身体を16の部位に刻み、我の力を封印してきた愚かなる人間どもよ……。我が名はドルミン……戦士の身体を借り今ここに蘇らん」

16体の石像に封印されていたドルミンは、ワンダの巨像討伐によって復活。ドルミンによって奪われたワンダの身体は、頭には角が生え、これまで倒してきた巨像と同様に巨大になり、エモン達を攻撃していく。呪術師たちは逃げ、エモンが「古の剣」を祠の泉に投げいれると、ドルミンは泉へと吸い込まれた。そして、唯一この禁足地と外界とをつないでいた橋も崩れ落ちてしまう。

やがて、魂をなくしていたモノが目を覚まし、傷ついたアグロに案内されていくと、ドルミンが封印された泉には、「小さな角の生えた赤ん坊」がいた。ワンダの面影のあるその赤ん坊を、少女は優しく抱きかかえるのであった。

ワンダと巨像 - Wikipediaより引用

 

「最後の一撃は、切ない」という意味

巨像を倒す瞬間、今まで流れていた壮大なBGMが止み、ワンダが振りかざした剣が巨像を刺す音だけが響きます。

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【ワンダと巨像】闘牛楽しいなぁ!【第11話】より

この瞬間、スローモーションになり、一瞬だけではありますが静寂が生まれます。

最初はただ単に「切なさ」を演出しているものだと思っていましたが、最後までプレイをしてその考えが変わりました。

これはドルミンによって操られていた人間たちの魂の最期を表すもので、ここの一撃に彼らの悲痛な思いが表れているのではないかと考察します。

しかし、彼らはすでにドルミンによって操られているので彼らの意思はほとんどないと思います…。そう考えるとここもまた切ない要素ですよね…。

そして、最期にあがくように黒い帯がワンダに刺さるのはドルミンのワンダを利用しようとしている執着にも思えます。

この一撃を放ったことでドルミンの体の一部である黒い影が現れ、スタート地点の祠に戻ってきたワンダの体を物欲しそうに見つめる、という演出があります。

ここも、ドルミンとドルミンに操られた人間の「生」への執着がみられます。

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【ワンダと巨像】ワンダ「僕は草…僕は草…」【第14話】より

ここはラストにつながるのですが…。

ドルミンがワンダの体を乗っ取り、大きな黒い影になったときに取り込まれるのですが、その時にこの影たちが大きな影に入り込みます。

この時に今までの黒い影は巨像に入っていた魂だったと悟るのですが、すべての魂を取り込んでしまっていた後なのでもう遅いんですよね…。

これらの巨像たちはドルミンが復活するための礎でしかなく、ワンダもその一人だったと考えると巨像に与えた一撃一撃は自らを滅ぼすための「切ない一撃」だったのかもしれません…。

様々な考察がありますが、ちゃんことしてはそう感じました。

 

苦労があるからこそ感じるラストの切なさ

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【ワンダと巨像】がんばれ!!ワンダ君!(ちゃんこ)【第10話】より

このゲームはちゃんこのゲーム実況史上、難しいゲームです。

操作感に癖があり、巨像の倒し方も巨像によって違いがあります。

初見じゃ全く気が付かない点もあり、また攻略を見たとしてもプレイヤーのスキルが問われる面もありました。

特に最後の巨像は収録に3時間ほどかかりました…。

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【ワンダと巨像】命の代償【END】より

それほど苦労して終わらせた結果が、ワンダの死でした。

正直、この結末ほど悲しいものはありません。

初めてゲームで大号泣しました。これほど泣いたゲームはないかもしれません。

しかし、これで巨像を倒すとき、苦労が無かったら。とても簡単なゲームだったら。

私はもしかしたらここまで悲しくなかったと思います。

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【ワンダと巨像】命の代償【END】より

ワンダと共に、アグロと共に一人の少女を生き返らせるために必死でプレイをしてきたからこそこのラストが生きてくるのではないかと思います。

この数分のムービーで感動を生ませるというのはゲームとして凄いと思いました。

 

命を甦らせる事の重さ

皆様の中でどうしても生き返ってほしい人やペットは居ますか?

私は沢山います。数え切れないほど沢山の命の最期を見てきましたが、どの命も戻ってきて欲しいです。

しかし、生き返らせる、という行為は暗黙の了解で禁忌とされています。

命というのは一つしかありません。

そのことはずっと前から分かっていたのですが、このゲームでその「命の重み」というのを考えさせられました。

ワンダは巨像の命と引き換えにドルミンを開放し、少女を生き返らせました。

その代償としてワンダの命は失われました。

鋼の錬金術師という作品にもありますが、この世には「等価交換」という概念があります。

命はお金でも時間でもなく、命でしか支払えません。

ワンダがしようとしたことはまさに命でしか支払えないものでした。

だから彼の命は失われ、新しい生を受ける結果になってしまいました。

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【ワンダと巨像】命の代償【END】より


この転生という結果はおそらく制作陣のせめてもの優しさだったのかな、と思います。

この作品を作るにあたって、エンディングにとても迷ったそうで、葛藤がかなりあったとの事でした。

 

  • 実はエンディングはもっとハッピーな展開も考えていた。しかし蘇生術を扱ううえでハッピーエンドは無いだろうと、ICOのセーブデータがあるとエンディングが少し変わるということも考えていたが止めた。
  • もうひとつのアイデアとして、少女が蘇るほうが先という展開もあった。エモンたちが来てワンダをいたぶっている最中に、蘇生術を使ったために人間とはかけ離れ体が発光した状態で少女が蘇って、それを護衛の一人が剣で殺そうとするが弾かれて、エモンたちは慌てて逃げて再びこの地を封印してしまい、残されたワンダと少女は二人で生きていくというもの。
  • もともとワンダは巨像を倒すたびに姿が大きく変わっていくという設定で、最後は美女と野獣の様にしようと思っていた。目覚めた少女は目がまだ見えない状態で手探りでワンダを捜すがワンダは姿が変わっていて、さあどうなるというところでスタッフロールに入っていくが、最後は仲よく二人でアグロに騎乗して走り去る、あるいは祠の出口から最初はアグロが出てきて次は誰が出てくるのかと思ったら支え合いながら二人が出てくる、というもの。ワンダの代償は姿が変わり、それが戻らないことだった。制作初期のパイロットムービーでワンダの頭に角が生えていたのはその名残。今だからこそ言えるがエンディングに関してはこうしたほうがいいと思う部分もある。ICOがなければまた違ったエンディングになったかもしれないが、最終的にチーム内でも今のエンディングがいいという意見が多かった。

ワンダと巨像とは (ワンダトキョゾウとは) [単語記事] - ニコニコ大百科より抜粋

しかし、「現実はそう甘くない」といった制作陣のある種の優しさが垣間見えるエンディングだったと思い、私自身とても満足で納得がいくラストだと思います。

だからこそ「命は重いものである」というのを深く刻み込まれたと思います。

 

最後に…(ネタバレないです!)

色々好き勝手に書きましが、私としてやってよかったと思えるゲームでした。

前々からタイトルだけは知っていましたが、推しで実況する人がいなく、触れる機会がなかった作品でした。

しかし、これは自分自身でプレイすることに価値があるゲームだと思いました。

とてもとても大変で何度も心が折れ、辛い思いもしましたが、最初から最後までコメントしてくれた方、「16体目は発狂するくらい大変だよ」って何度も言っていた母親、サムネを作ったり、ヒントを教えてくれた旦那、そしてご覧くださった方に感謝しかありません。

実況者として、ゲームプレイヤーとして一人の人間として成長したこのゲームに感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。

 

さて、ここから告知です!

本日17時15分、ゲーミングちゃんこにてワンダと巨像の総集編動画が公開されます!!!

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まだご覧になってない方にも楽しめるような動画を作りました!

この記事を読んで気になった方は是非こちらの動画からご覧いただければ嬉しいです!

チャンネルはこちら↓

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ワンダと巨像の再生リストはこちら↓

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では今日はこの辺で。

またの投稿でお会いしましょう🙌

 

 

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